女性リーダーの課題解決力を高めるEOSツール『IDS』の活用法

白いスーツと赤いインナーを着た日本人女性リーダーが、会議室でホワイトボードとモニターを使いながら課題解決について説明している様子 EOSで女性リーダーを育てる

「課題が多すぎる」「会議で同じ話ばかりしている」。
こうした声が上がる組織には、ある共通点があります。

それは、“課題をどう扱うか”の基準があいまいなこと。
結果として、会議が迷走し、チームの行動もバラついてしまうのです。

この状況を打破するカギが、EOSの課題解決ツール「IDS」。
今回は、女性リーダーがチームを正しい方向へ導くために、このツールをどう活用できるかを解説します。

課題とは?“本質”を見極める力が求められる理由

女性リーダーがホワイトボードの前で課題を共有している会議の様子(EOSのIDSステップを実践中)

感情に流されず、事実に向き合う

多くのチームでは、課題と感情が混在して議論される場面が多くあります。

たとえば「Aさんが冷たい」という声が出たとき、問題はAさんの態度ではなく、チーム内の役割や期待値のズレかもしれません。
このように、表面的な“症状”ではなく、背景にある“課題の本質”を見抜く視点が必要なのです。

女性リーダーが気をつけたい“共感のワナ”

特に共感力の高い女性リーダーは、部下の感情を尊重するあまり、事実の掘り下げが甘くなってしまうこともあります。

しかし、課題解決の第一歩は「感情を受け止めた上で、事実を冷静に見る」ことです。
感情に寄り添いながらも、本質を見極める力が求められます。

EOSの課題解決ツール「IDS」とは?

Identify(特定する)

まずは「何が本当の課題なのか」を明らかにするステップです。

たとえば「人手が足りない」という声の裏にあるのは、「採用基準が不明確」「マネジメント不在」「優先順位が曖昧」など、構造上の問題かもしれません。
表面の言葉に惑わされず、課題の根を掘り下げることが重要です。

Discuss(議論する)

課題の本質が見えてきたら、チームでアイデアを出し合いましょう。

この段階では、結論を急がず「全員が納得するまで話し合う」ことが大切です。
ただし、雑談や感情論に脱線しないよう、リーダーが進行をコントロールしましょう。

Solve(解決する)

最終的に「誰が・いつまでに・何をするか」を明確にし、ToDoとして行動に落とし込むステップです。

この段階が曖昧だと、せっかく議論してもまた同じ話を繰り返すことになります。
リーダーは必ず「行動ベースの合意」ができたかを確認してください。

女性リーダーが「IDS」を使うメリット

「察する」ではなく「明確にする」文化をつくれる

日本企業では「察する・忖度する」が美徳とされる傾向があります。

しかし、IDSを活用すれば、あいまいな問題提起や遠慮がちな発言が減り、「考えを言葉にする」「立場に関係なく本音を言える」風土が根づいていきます。

言いにくさを越えた“信頼の土台”が育つ

リーダーが「感情に流されずに話し合える土台」を用意すれば、チームは安心して本音を出せるようになります。

結果として、リーダーと部下の信頼関係も深まり、問題解決が日常化していきます。

EOS的「課題解決」と旧来型の違い

以下の表では、旧来型の問題処理と、EOSの「IDSプロセス」を比較しています。
どのように思考と行動が変化するのかをイメージしてみてください。

観点旧来型の会議EOS「IDS」
課題の捉え方表面的な意見が並ぶ本質的な構造課題まで掘り下げる
話し合いの姿勢感情に左右される/空気を読む事実ベースで議論/率直な発言が推奨
結論の明確さ曖昧な方向性や理想論で終わる誰が・いつまでに・何をするか明確

まとめ|課題は“チャンス”と捉えよう

課題とは、組織の成長を止める“障害”ではなく、前進するための“入口”です。

女性リーダーが「課題を恐れず、冷静に扱う文化」を築けば、チームの信頼は高まり、業績にも必ずつながります。

EOSのIDSは、そのための強力なツールです。
「悩みを聞いてあげる」のではなく「構造的に解決へ導く」姿勢を、ぜひ身につけてください。

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