まず第一に、リーダーを育てるなら「優先順位を持たせること」が必要です。
集中力のないリーダーは、成果を出せません。
現代の女性リーダーは、多様な役割を担いながら日々多忙を極めています。
しかし、本当に成長するリーダーは「すべてをこなす人」ではなく、「重要なことに集中できる人」です。
この記事では、EOSの「石(Rocks)」の考え方を活用し、女性リーダーに優先順位付けの軸を持たせる育成支援について解説します。
リーダーは「全部やる」から「選んで進める」へ

女性リーダーが直面する業務は、現場対応から数値管理、メンバー育成、経営との連携まで多岐にわたります。
責任感が強く、気配りができる分、すべてを背負い込みがちですが、それでは組織も本人も持ちません。
つまり、育成の鍵は「何を優先するかを自分で判断できる力」を身につけさせることです。
EOSで育成に活かす「石」の概念とは?
EOS(Entrepreneurial Operating System)では、四半期ごとに最優先で達成すべき重要目標を「石(Rocks)」と呼びます。これは単なるToDoリストではなく、「今期、これだけは必ずやるべき」戦略的行動です。
石を使った育成のメリット
- 行動が明確になり、迷いが減る
- マルチタスクになりがちなリーダーが、集中すべき仕事を絞れる
- 成果が見えやすく、自信につながる
- チームにも方針が伝わりやすくなる
女性リーダーにありがちな「優先順位が曖昧」な状態
行動 | 背景 | 結果 |
---|---|---|
すべての依頼を引き受ける | 断れない・配慮しすぎる | 自分のタスクが後回しに |
細かい業務に時間を取られる | 完璧にやらなければと思う | 重要な仕事が進まない |
「成果を出す」より「嫌われない」ことを優先 | 人間関係に気を配りすぎる | 判断が鈍る・ぶれる |
だからこそ、上司が「石を持たせる」「石を確認する」役割を果たすことが重要です。
育成に活かす!「石」の設定と支援のポイント
1. 石の設定は「会社の目標」から逆算
四半期の石は、会社の1年計画やビジョンをもとに逆算して設定します。
部署・チーム単位で石を設定したうえで、各リーダー個人にも「自分が達成すべき石」を持たせます。
2. 毎週、石の進捗を見える化
EOSでは、週次の「L10ミーティング」で石の進捗を確認します。進んでいなければ「課題」として扱い、解決策をディスカッション(IDS)します。
放置しない、迷わせない、責めない。これが継続のコツです。
3. 石以外の仕事は「優先順位が低い」と明言する
石に集中するためには、他の仕事の「優先度を下げる」ことが必要です。
そのため、リーダーが罪悪感なく断れるよう、マネージャーが判断を支援する姿勢が不可欠です。
まとめ|成果を出すリーダーは「石に集中できる人」
リーダーがやるべきことは、「すべて」ではなく「最重要」のこと。
会社の成長・チームの成果に最も直結する「石」を明確に持ち、それをやりきる力が、リーダーとしての土台をつくります。
- リーダーに優先順位を持たせることが育成の第一歩
- 「石」は判断基準と集中力を与える仕組み
- 上司が石の設定・確認・支援を行うことで、迷いが消える
優しさゆえに「やりすぎてしまう」女性リーダーにこそ、集中するという支援が必要です。
「何をやるか」を一緒に決めること。それが、育成の本質なのです。
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女性リーダー視点での石の考え方はこちら:
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