「あの会議、結局何が決まったんだっけ?」「誰がやるかがはっきりしない」——そんな“意味のない会議”に時間を奪われていませんか?
中小企業では、「とりあえず集まる」「とりあえず報告する」だけの会議が常態化しているケースも少なくありません。
特に女性リーダーにとっては、発言の機会が少なかったり、会議の空気に気を遣いすぎてしまうなど、悩みが顕在化しにくいこともあります。
では、どうすれば会議を「前に進む場」に変えられるのでしょうか?
この記事では、中小企業でありがちな会議の課題を洗い出しながら、EOS(Entrepreneurial Operating System)のL10ミーティング(10点満点ミーティング)を使って、「意味のない会議」から「成果につながる会議」へ変える具体策を紹介します。
あなたの会社の会議も、今日から変わり始めます。
なぜ「意味のない会議」が起こるのか?
中小企業の“会議あるある”を整理してみる
まずは、よくある「意味のない会議」の実態を見てみましょう。どれか一つでも当てはまれば、会議のあり方を見直すタイミングかもしれません。
- 強い意見が通りやすく、他の声がかき消される
- 多数決に頼って本音が拾われない
- 社長が話しすぎて議論にならない
- 「とりあえず集まった」だけの会議
- 終了時間を守れず、現場に支障が出る
- 議事録はあるが、誰が何をやるかが曖昧
- 課題を先送りするだけで、解決されない
- 黙っている人が「考えていない人」扱いになる
- 「じゃあ来週また話しましょう」が口ぐせ
これらの問題が繰り返されると、会議=退屈・意味がないものという認識が定着し、組織のスピードがどんどん落ちていきます。
会議が“意味ある時間”になる3つの条件
1. 誰もが本音で話せる場になっている
意見を言った人が否定される、またはその後の空気が悪くなる。そんな会議では本音は出てきません。全員が心理的安全性を感じ、本当の課題や違和感を口にできる状態が必要です。
2. 「何をするか」「誰がやるか」が明確になる
会議の中で“何かが決まったような気がする”のは危険です。次のアクションと責任者が明確でなければ、行動に結びつきません。
3. 時間内に終わり、現場への負担がない
時間オーバーは、次の業務や現場シフトにも影響します。会議が「邪魔」にならないよう、終了時刻の厳守は絶対条件です。
EOSのL10(10点満点)ミーティングとは?
10点満点で評価される、週1の“動く会議”
L10ミーティングとは、EOSが提案する「10点満点で評価する週次会議」のことです。毎週同じ曜日・時間に行い、会社やチームの前進を確実にすることを目的としています。
議論のための議論ではなく、行動に結びつく“決定の場”であることが最大の特徴です。
L10ミーティングの基本構成
セクション(会議の流れ) | 内容(目的と進め方) | 目安の所要時間 |
---|---|---|
セグウェイ | 一言近況を共有し、ポジティブな雰囲気でスタートする | 約5分 |
スコアカード | 週次KPIや数字目標を確認し、定量的に進捗を把握する | 約5分 |
石(Rocks)確認 | 四半期の重要目標(Rocks)の進捗を1件ずつ報告する | 約5分 |
顧客・社員の声 | 現場からのフィードバックを共有し、空気感を可視化する | 約5分 |
ToDo確認 | 前回決定したToDo(やることリスト)の完了状況を確認 | 約5分 |
IDS(課題解決) | 課題をIdentify→Discuss→Solveの順に解決していく | 約60分 |
まとめと評価 | 会議内容をふり返り、全員で10点満点で自己評価を行う | 約5分 |
L10が変える!会議から生まれる行動と成果

ムダがなくなり、現場が動く
課題をその場で判断・決定できるため、会議が終わったその日から行動が変わります。報告と確認で終わらず、「だから、何をするか?」まで明確になります。
部門を越えた本音の議論が生まれる
L10では「肩書きに関係なく話す」文化がつくられるため、立場や経験年数に関わらず、違和感や課題を率直に出し合えます。これが、チームの信頼関係強化にもつながります。
責任の所在が明確で“やり切る文化”が生まれる
アクションの責任者と期限が明確に記録されるため、行動の追跡が可能になります。曖昧な“担当”ではなく、確実に「誰がやるか」が定まります。
まとめ|会議を「前に進める場」へ
会議は本来、組織の未来をつくるための大切な時間です。しかし、仕組みがなければ“意味のない会議”に堕してしまうのも事実です。
EOSのL10ミーティングを導入することで、会議は「行動の起点」として再生できます。今ある時間をもっと有効に、そして成果につながる時間に変えていきましょう。
あなたの会社でも、来週からの会議を見直してみませんか?
EOSの仕組みは、立場や性別に関係なく、全員が対等に話し合える会議文化をつくります。女性リーダーにとっても、自信を持って発言・行動できる土台になります。