面接当日は、応募者にとっても企業にとっても重要な時間です。面接官としては、限られた時間の中で応募者のスキルや適性、価値観を見極めつつ、自社への理解を深めてもらう役割があります。本記事では、面接当日の基本的な流れと、それぞれの段階での進行のポイント、注意点について解説します。
面接当日の全体フロー
ステップ | 内容 | 所要時間(目安) |
---|---|---|
① 応募者の出迎え | 受付確認、挨拶、面接場所への案内 | 5分 |
② 面接の導入 | アイスブレイク、面接の流れ説明 | 5〜10分 |
③ 質疑応答(応募者への質問) | 経歴、スキル、志望動機、価値観の確認 | 20〜30分 |
④ 応募者からの質問 | 企業文化、仕事内容、キャリアなど | 5〜10分 |
⑤ 面接の終了・退室 | 今後の選考プロセスの説明、感謝を伝える | 5分 |
① 応募者の出迎えと第一印象の形成
面接の第一印象は非常に重要です。応募者が緊張しすぎないよう、笑顔で挨拶し、明るい声で対応しましょう。受付から面接会場までの導線や、座席の案内などにも配慮が必要です。
② 面接の導入:アイスブレイクと趣旨の共有
面接官が一方的に質問を始めるのではなく、面接の目的と流れを最初に説明することで、応募者の安心感が増します。軽い雑談(天気、道の混み具合など)で緊張を和らげるのも効果的です。
③ 応募者への質問:見極めるためのコツ
- 経歴・職歴の確認:具体的な行動や成果を中心に深掘りする。
- 志望動機:なぜ当社なのか、どの点に魅力を感じたのかを聞く。
- 価値観・人柄の把握:前職でのチームワークや課題への取り組み方などを問う。
- 将来の展望:中長期的なキャリアパスや希望する成長の方向性を確認。
④ 応募者からの質問時間:企業側の姿勢が問われる
応募者が疑問を率直に聞ける時間を設けましょう。このとき、回答内容は曖昧にせず、できるだけ誠実に伝えることが信頼構築につながります。「他に聞きたいことはありますか?」と優しく投げかけるだけで、質問しやすい雰囲気が生まれます。
⑤ 終了時の対応:応募者の心象を左右する
「本日はお忙しい中お越しいただき、ありがとうございました」と丁寧に締めくくりましょう。また、選考結果の連絡時期や手段(電話、メールなど)を伝えることで、応募者の不安を軽減できます。
チェックポイント:面接進行の中で意識すべきこと
- 応募者の話を遮らず、相槌やうなずきで傾聴姿勢を見せる
- 面接の進行を時間通りに行う(次の面接に影響を与えない)
- 面接中のメモはとりすぎず、顔を見て対話することを優先
- バイアス(先入観)に左右されず、公平に判断する意識を持つ
図解:面接当日で気をつけたい3つのこと
以下の図を参考に、スムーズで公平な面接を心がけましょう。

- 準備:面接官用の質問リストと応募者の履歴書は事前に確認
- 空間:面接室は整理整頓されているか、外部の音は遮断できているか
- 姿勢:応募者と対等な目線で接し、誠意ある態度で応対
まとめ:面接当日の進行が採用の成功を左右する
面接は単なる選考の場ではなく、企業と応募者の相互理解の時間でもあります。当日の進行を丁寧に設計し、応募者に良い印象を与えることが、ミスマッチを減らし、定着率を高める採用につながります。
「面接の場づくり」は、企業の未来をつくる第一歩です。面接官としての責任を自覚し、準備と振る舞いに細心の注意を払いましょう。
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